2022.03.08

LDLコレステロールを下げるには運動が必要!時間の目安と運動強度について

LDLコレステロールは、一般的に悪玉コレステロールとも呼ばれ、健康診断などで指摘されることが多い検査項目です。LDLコレステロールの数値を適正に保つためにどうすれば良いのか、悩んでいる方も多いでしょう。

この記事では、LDLコレステロールの値を下げるのに役立つ、効果的な運動について取り上げていきます。運動する場合の種目の選び方や運動時間の目安、注意点についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
運動は、LDLコレステロールだけでなく、血糖値や血圧も下げるため「魔法の薬」と呼ばれています。そのメカニズムを解説しましょう。

コレステロールは2種類に分けられ、1つが悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロール、もう1つが善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールです。

HDL(善玉)コレステロールには、血液中に余分に存在するLDL(悪玉)コレステロールを回収する働きがあり、運動を行なうと、血液中のHDLコレステロールが増加することがわかっています。HDLコレステロールが増えれば、LDLコレステロールをより多く回収できるため、LDLコレステロール値の低下につながるのです。

また、体重の増加は、内臓脂肪と中性脂肪の増加につながり、LDLコレステロール値が高くなる要因にもなります。定期的な運動を取り入れて内臓脂肪と中性脂肪を減らし、体重をコントロールすることによって、LDLコレステロールの低下が期待できるのです。
LDLコレステロールを下げる運動とは
LDLコレステロールを効果的に下げるためには、運動種目、運動時間、運動強度に注意を払う必要があります。それぞれについて具体的に解説していきましょう。

◇LDLコレステロールに効果的な運動の種目
LDLコレステロールを下げるのにおすすめなのは、有酸素運動です。

有酸素運動とは、酸素と体内の糖質や脂質をエネルギーとして使う、筋肉への負荷が比較的軽い運動のことです。具体的な運動種目としては、ウォーキング、スロージョギング、水泳、サイクリング、太極拳のほか、太ももやお尻などの大きな筋肉をダイナミックに動かす エアロビクスダンス、社交ダンス、ベンチステップ運動なども該当します。

重要なのは激しい運動をすることではなく、運動を続けることです。まずは、日常生活で歩数を少しずつ増やしてみるなど、徐々に運動習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。

◇LDLコレステロールに効く運動時間の目安
LDLコレステロール値を改善するには、毎日30分以上運動することが推奨されています。1回の運動時間を長く確保できない場合は、短時間の運動を合計して30分以上行なうようにしましょう。

また、毎日運動するのが難しい場合は、少なくとも週に3日は運動するよう心がけることが大切です。日常生活でも、エスカレーターやエレベーターを使わずに積極的に階段を使う、一駅前に降りて歩くなどの工夫をすれば、運動習慣が身につくでしょう。

なお、週に合計で120分間の運動 や、1回の運動時間を長くすること が、HDLコレステロールを効果的に増加させるという研究結果も報告されています。余分なLDLコレステロールを回収するHDLコレステロールが増えれば、LDLコレステロール値の改善も期待できるでしょう。

◇LDLコレステロール低下に必要な運動強度
運動強度とは、運動のきつさや負荷のことです。LDLコレステロール値の改善には、中強度かそれ以上 の有酸素運動を、毎日30分以上行なうのが良いとされています。中強度とは、楽に行なえるくらいから、少しきつめで息が弾むくらいまでの運動です。

中強度の運動を続けることが難しい場合は、強度の低い日常的な動作(掃除や買い物など)を増やすことから始めるとよいでしょう。
LDLコレステロールを改善するための運動では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは、運動の効果をさらに高めたり、運動によるアクシデントを避けたりするポイントについてご紹介します。

◇運動を継続する
運動によってLDLコレステロールを改善するには、何よりも継続することが重要です。数回程度の運動で終わってしまっては、LDLコレステロールを下げる効果は期待できません。

LDLコレステロールを下げるには、中強度以上の有酸素運動を毎日30分以上続けることが推奨されています。しかし、これまで運動習慣がなかった方には、少しハードルが高く感じられるでしょう。

いきなり強度が高い運動に挑戦するのではなく、15分以上の散歩や、日常生活で座っている時間を少なくするところから始めるのが、長く続ける秘訣です。

短い時間の運動でも積み重ねれば効果が現れます。運動は根気良く数ヵ月は継続することが大切です。

◇体調が悪いときは休む
風邪や倦怠感、めまいなど体調が優れないときは、無理せずにその日の運動を休むようにしましょう。体調が悪いときに運動すると体に負担がかかり、かえって体調が悪化してしまいます。

また、天候が悪いときや、体調に変化を感じるときも運動は避けるようにしましょう。普段から、運動前後の脈拍や体温を測る習慣を身につけておくと、体調の変化に気付きやすくなります。

◇疾患がある場合は医師に相談する
腰や膝が痛い、心疾患があるという方は、運動を始める前に、必ずかかりつけの医師にどのくらいの運動をどの程度なら行なっても良いか、相談することが大切です。また、運動を中止したほうが良い場合のサインについても確認しておくと、安心して運動を始められます。

医師から運動を行なっても良いとされた場合は、基礎体力や年齢、体重、健康状態などをもとにした運動量を設定するようにしましょう。
運動してもLDLコレステロールが下がらないときは
運動を継続してもLDLコレステロールの値が下がらない場合は、食生活などの生活習慣に問題がある可能性が考えられます。

脂身が多い肉、インスタントラーメンなどの加工食品、甘いもの、アルコールなどは、LDLコレステロールを増やす大きな要因です。これらの食品の摂取を控え、偏った食生活を変えることが、LDLコレステロール値の改善につながります。

また、LDLコレステロール値を下げる働きのある食品を、積極的に摂るのも効果的です。

LDLコレステロールを改善する食品としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれるレバーやブロッコリー、アーモンドなどが挙げられます。ほかにも、EPAが多いサンマやサバなどの青魚、食物繊維を多く含むキノコ類やこんにゃくなどもおすすめです。

これらの食品を毎日の献立に積極的に取り入れて、食生活全体を見直しましょう。その際、食べる量にも注意が必要です。日頃から腹八分目を心がけ、栄養バランスの整った食生活を継続することで、LDLコレステロールの改善につながります。そのうえで、喫煙や過度な飲酒を控えることも意識しましょう。
健診などで指摘されがちなLDLコレステロール値は、毎日30分以上、ウォーキングやスロージョギング、水泳などの中強度の有酸素運動を取り入れると、改善に効果が期待できます。

運動は無理のない範囲から始めて、継続することが何より重要です。運動を続けながら、食生活を含めた生活習慣の見直しを行ない、LDLコレステロールを下げて健康的な毎日を送りましょう。