LDLコレステロールを下げるための簡単レシピ7つを紹介
コレステロールを下げる方法の一つとして食生活の改善が挙げられます。
LDLコレステロール値が気になっていても、「何から始めれば良いかわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そんなときには、食事の改善を行ってみてください。
特に以下の食品を積極的に取り入れましょう。
- ①野菜や海藻類
- ②大豆商品
- ③魚油(ぎょゆ)や植物油
この記事では忙しい方・料理が苦手な方でも簡単に作れる、7つの簡単レシピを紹介します。
ぜひ参考にしてください。

監修
株式会社レイデルジャパン
コンシューマーヘルスケア事業本部 RA,R&D統括
単 少傑 薬学博士
LDLコレステロール値を下げる効果が期待できる食品
LDLコレステロール値の低下に効果が期待できる食品を種類ごとに見ていきましょう。
食材選びに迷ったら、これらを意識して選んでみてください。
①野菜や海藻類
野菜や海藻類に多く含まれる食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があります。
これらのうち、コレステロールの吸収を阻害して体外に排出する効果が高いのは水溶性食物繊維です。
食物繊維を多く含む食品
水溶性食物繊維 |
|---|
| こんにゃく、山芋、昆布、わかめ、モロヘイヤ、オクラ |
②大豆製品
大豆などに含まれる植物性たんぱく質にも、コレステロールを低下させる働きがあります。
特に大豆製品は植物性たんぱく質の量が多く含まれます。
植物性たんぱく質を多く含む食品
大豆製品 |
|---|
| 納豆、豆腐、おから、豆乳、大豆を使用した代替肉(大豆ミート) |
③魚油(ぎょゆ)や植物油
魚の油や植物油に含まれる不飽和脂肪酸にも、コレステロールを下げる働きがあります。
不飽和脂肪酸を多く含む食品
ごま油 | 調味料としてはもちろん、揚げ物など高温調理にも向いています。 |
|---|---|
えごま油 | 熱に不安定なため、サラダなどにそのままかけたり、食品に混ぜたりして摂取するのが良いでしょう。 |
オリーブオイル | そのまま食品にかけることもできますが、加熱調理にもおすすめです。 |
青魚 | サバやサンマなどの青魚は特にDHAやEPAを多く含みます。 加熱すると栄養のある油が流れてしまうため、調理をする際は焼き魚よりも煮汁ごと食べることの出来る煮魚のほうがよいでしょう。 |
なお、LDLコレステロールを下げる食品については、こちらの記事でより詳しく解説しています。
LDLコレステロールを増やす食品を摂り過ぎないことも大切
LDLを減らす食事も大切ですが、LDLコレステロールを増やす食品を摂り過ぎないことも大切です。
コレステロール量が多い動物性食品や、LDLコレステロールの増加をまねく飽和脂肪酸の摂り過ぎにも注意しなければなりません。
LDLコレステロールを増やす食品
動物性食品 | 動物や魚の内臓類、イクラ、かずのこ、タラコなどの魚卵、鶏卵や卵を使う菓子類 |
|---|---|
飽和脂肪酸 | 肉類の脂身、バター、生クリームなど常温で固体となる脂身に多く含まれています。 |
肉類を食べるときは脂身の少ない部分を選ぶようにするか、調理する際に、脂身の部分を切り落とすのも良い方法です。
LDLコレステロール値の改善が期待できる簡単おすすめ料理

ここからは、LDLコレステロール値の改善が期待できるおすすめ料理を紹介します。
忙しい方や料理が得意ではない方にも作りやすいメニューばかりですので、ぜひ活用してください。
酢玉ねぎ

切って漬けるだけの簡単作り置きレシピです。
冷蔵庫で10日間保存可能ですので、下に食物繊維が豊富なわかめを敷いたり、トマトで彩りを足してみたりとアレンジを楽しみながら召し上がってみてください。
材料
- ・玉ねぎ:1個
- ・塩:少々
- ・醸造酢:適量
※玉ねぎが浸るくらいの量 - ・ハチミツ:大さじ1
※好みで増減しても良い
作り方
- 1. 玉ねぎの皮をむいて日光に当てる
- 2. 玉ねぎを薄切りにする
- 3. 水にさらさず、そのまま30分放置(こうすることで、血糖低下作用、血液サラサラ作用などのある「チオスルフィネート」という成分が作られます)
- 4.塩を加え、瓶に詰めて酢を注ぐ
- 5. お湯で溶いたハチミツを入れる
ワンポイントアドバイス
漬けて2時間程で食べれますが、5日ほど漬け込んだ方が味が優しくなり、食べやすくなります。
山形のだし(料理名)

山形県の郷土料理を食物繊維が豊富な食材でアレンジしてみました。
ご飯にかけるだけではなく、冷奴や素麺にのせてみたりと、ご自身のお気に入りの食べ方を見つけてみてください。
材料
- ・オクラ:6本程
- ・めかぶ :適量
- ・モロヘイヤ:適量
- ・大葉:お好みで
- ・きゅうり:1本
- ・なす:1本
- ・だし醤油:適量
ワンポイントアドバイス
お好みでミョウガ、青南蛮、ねぎ、鰹節などを入れても良いです。
作り方
- 1. オクラ、モロヘイヤ、めかぶをそれぞれ茹でる
- 2. 全ての野菜をみじん切りにする
- 3. なすや青じそなどアクが気になるものは、水にさらしてアク抜きをする
- 4.塩を加え、瓶に詰めて酢を注ぐ
- 5. だし醤油を加えて混ぜる
ひじきと大豆の煮もの

ひじきの食物繊維と大豆の植物性たんぱく質がたっぷり摂れるメニューです。
水煮大豆やめんつゆを使うため、時短メニューとしても重宝します。あまったら冷凍保存しておき、常備菜としてストックしておくのもよいでしょう。
材料
- ・ 乾燥ひじき:30g
- ・ 水煮大豆:140g程度
- ・ にんじん:8cm程度
- ・ サラダ油:適量
- ・ 水:600mL
- ・ めんつゆ(3倍濃縮タイプ):100mL
- ・ しょうゆ:大さじ2
作り方
- 1. ひじきを水(分量外)に浸けて戻し、軽く洗って水気を切る
- 2. にんじんを2cmほどの長さの細切りに、油揚げは食べやすい大きさの細切りにする
- 3. 鍋でサラダ油を熱し、ひじき・にんじん・油揚げ・大豆を軽く炒める
- 4.食材に油がなじんだら、水・めんつゆ・しょうゆを加える
- 5. 煮立ったら、弱火~中火で水気がなくなるまで煮詰めて完成
アボカドと豆腐のサラダ

アボカドと豆腐のサラダ栄養価の高いアボカドと、大豆製品の代表格ともいえる豆腐を使った混ぜるだけの簡単メニューです。
アボカドには、ビタミンやミネラルのほか、コレステロール低下に役立つ不飽和脂肪酸や植物性たんぱく質も豊富に含まれています。
材料
- ・ 豆腐(お好みのもの):1丁
- ・ アボカド:1個
- ・ オリーブオイル:大さじ1
- ・ しょうゆ:大さじ1
- ・ 酢:大さじ1
- ・ わさび(チューブ):約3cm分
- ・ 塩:適量
作り方
- 1. 豆腐はあらかじめ水切りしておく
※水切りが面倒な場合は、豆腐パックの短辺に切れ込みを入れ、切った部分を下にして立てておくだけでよい - 2. アボカドをサイコロ状に切る
- 3. ボウルにオリーブオイル・しょうゆ・酢・わさびを入れて混ぜ合わせる
- 4.3.のボウルに豆腐を崩しながら入れ、アボカドを混ぜて完成。味が薄い場合は、軽く塩を振る
さばの炊き込みご飯

サバの炊き込みご飯炊飯器を使う「ほったらかしレシピ」です。
さば缶の汁をそのまま使うため、EPA・DHAを無駄にしません。また、玄米+切干大根で食物繊維もたっぷり摂れます。
さらに、切干大根は缶汁で戻すため、手間がかかりません。
材料
- ・ さばの水煮缶:1缶
- ・ 切干大根:6g
- ・ にんじん:2㎝
- ・ ぶなしめじ:1/2株
- ・ しょうが(チューブ):20g
- ・ ねぎ:適量
- ・ ごま:適量
- ・ 玄米:2合
- ・ 酒:大さじ1
- ・ みりん:大さじ1
- ・ しょうゆ:大さじ1/2
- ・ だし汁:大さじ2
- ・ みそ:大さじ1/2
作り方
- 1. 玄米を洗米し、ザルに移して水を切る
- 2. さば缶を汁ごとボウルに移し、しょうがを入れる
- 3. 切干大根を軽く洗って2cmほどに切り、ボウルに加える
- 4.しめじは石づきを切り落としてほぐし、にんじんは細切りにする
- 5.炊飯釜に玄米と酒・みりん・しょうゆを入れ、2合の目盛りまで水を入れる
- 6.5.に、ボウルに入っているさば・缶汁・しょうが・大根切干を加える
- 7.みそをだし汁で溶いてさばにかける
- 8.しめじとにんじんを加え、炊飯器で炊飯する
- 9.炊けたら全体をよく混ぜ、さばを崩す
- 10.茶碗に盛り、小口切りにしたねぎとごまをかけて完成
サバとわかめのトマト煮

サバのDHA/EPAを“煮汁ごと食べる”ことで逃さないことを意識したメニューです。
オリーブオイルは少量でもコクが出ます。
材料(2人分)
- ・サバ切り身:2切れ
- ・乾燥わかめ:3g(戻しておく)
- ・トマト缶(カット):1/2缶
- ・玉ねぎ:1/2個
- ・にんにく:1片
- ・オリーブオイル:小さじ2
- ・塩:少々
- ・黒こしょう:少々
作り方
- 1.フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて香りを1.
- 2.玉ねぎを炒め、トマト缶を加えて軽く煮込む
- 3.サバを加え、フタをして8分ほど煮る
- 4.仕上げに戻したわかめを入れ、軽く混ぜて完成
こんにゃくステーキの香味レモンだれ

こんにゃくはほぼ水溶性食物繊維の塊です。肉の代替メインとして満足感があります。
材料(1人分)
- ・こんにゃく:1枚
- ・醤油:小さじ2
- ・レモン汁:小さじ1
- ・おろし生姜:小さじ1
- ・青ねぎ:少々
作り方
- 1. こんにゃくに格子状に切り込みを入れ、両面を焼く
- 2. 醤油・レモン汁・生姜を混ぜたタレをかける
- 3. 最後に青ねぎを散らす
LDLコレステロール値を下げる方法
食事以外の方法でLDLコレステロールを減らす方法を紹介します。
積極的に体を動かす
コレステロール値の改善には、ウォーキングや速歩、水泳など、大きな筋肉をダイナミックに動かす有酸素運動が良いとされます。
運動時間は毎日30分以上が理想で、少なくとも週3日は行うようにしましょう。
まとまった時間が取れない場合は、短時間の運動を数回に分けて行なうのもよいでしょう。
一日の運動時間の合計が30分以上になれば、まとめて運動したときと同等の効果が期待できます。
運動の強さは、通常速度でのウォーキングに相当する中強度以上を目指しましょう。
体への負担が大きいと感じる場合は、清掃や洗車、自転車で買い物へ行くなど、日常生活のなかで体を動かすことから始めてください。
生活習慣を見直す
LDLコレステロールの増加は、生活習慣とも無関係ではありません。
LDLコレステロールを減らしたいのならば、できるだけ禁煙を心がけましょう。
喫煙は、LDLコレステロールだけではなく中性脂肪の増加にも悪影響をおよぼし、HDLコレステロールを減らすことが明らかになっています。
また、ストレスをためないことも大切です。
ストレスによってストレスホルモンが分泌され、その作用でコレステロールが増えます。
疲れているとき・トラブルに悩まされているときなどは意識してストレスを発散し、心と体をリフレッシュしましょう。
サプリメントを飲む
効率的にコレステロール対策したい場合は、「血中コレステロールの内訳」を意識しましょう。
ここまで、食事でコレステロールを下げる・増やさないためのレシピなどを紹介してきましたが、実は、コレステロールの約80%は肝臓で作られており、残りの約20%が食事から摂取されています。
そのため、食事の改善と合わせて、肝臓でのコレステロール合成に作用する機能性表示食品を取り入れると、体の外と内、両方からの対策ができます。

肝臓でのコレステロール合成を抑制|キューバ産ポリコサノール
植物から抽出される「ポリコサノール」という成分をご存じでしょうか。
そのなかでも、キューバのサトウキビから抽出される「キューバ産ポリコサノール」には、以下の作用が報告されています。
- ●悪玉コレステロールを下げる
- ●総コレステロールを下げる
- ●悪玉と善玉コレステロールの比率を改善する
- ●高めの血圧を下げる
キューバ産ポリコサノールは、長年の研究により、血中コレステロールの約80%を占める「肝臓でのコレステロール合成を抑制する」という作用機序が示されているため、内側からのコレステロール対策におすすめの成分です。
コレステロールにかんする作用の報告

| 方法 | 健常成人男女(年齢29歳~51歳)に、「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールが10mg含有錠剤」(n=22) もしくは「プラセボ※」(n=23)を1日1回8週間継続して摂取させ、 総コレステロール、LDLコレステロール、LDL/HDL比を測定。 |
|---|---|
| 結果 | 「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール含有錠剤」群は、 プラセボ群と比較して、摂取8週間後に総コレステロール、LDLコレステロールが有意に低下し、 LDL/HDL比が有意に改善した。 |
※出典:Br J Clin Pharmacol 2000, 50: 255–262
プラセボとは有効成分を含まない見た目や味が同じもの
なぜキューバ産なのか
ポリコサノールは色々な植物から抽出できる成分です。
ですが、「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール」は独自の組成を持ち、ほかのポリコサノールでは再現できない機能性を持つことが多くの論文で発表されています。
ポリコサノールという名前は同じなので、サプリを選ぶ際にはご注意ください。
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キューバ産ポリコサノールは、30年以上に渡る研究から、コレステロール低下などの作用が報告されています!
- ●悪玉コレステロールを下げる
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まとめ
LDLコレステロール値の改善に効果が期待できるレシピを紹介しました。
食生活を改善する際には、野菜や海藻類、大豆製品、魚油や植物油などを積極的に摂るのがよいでしょう。
また、食生活改善に加え、積極的に体を動かすこと・生活習慣を見直すこと・サプリメントを取り入れることなどを検討しましょう。
サプリメントを選ぶ際には、その成分が食事由来・肝臓由来、どちらのコレステロールに作用するのかを確認してください。
LDLだけではない、コレステロール対策
コレステロール対策では、LDLコレステロールを下げることのみに注力せず、善玉と呼ばれるHDLコレステロールの数値を上げ、コレステロールの比率バランスを整えることが大切です。
かつては、悪玉コレステロールの数値が低ければ疾患を引き起こすリスクは低いと考えられてきましたが、悪玉コレステロールが正常値の範囲内でも疾患を引き起こしてしまうケースが多く見られます。
そのため現在では、善玉・悪玉両方の「比率のバランス」が大事であるとして、LH比の重要性が高まっています。
以下の例で考えてみましょう。

| 悪玉 | 善玉 | LH比 | |
|---|---|---|---|
Aさん | 139 | 85 | 1.6 |
Bさん | 120 | 40 | 3.0 |
AさんはBさんより悪玉コレステロールが高いですが、Bさんより善玉コレステロールも高いです。
その結果、悪玉と善玉の比率のバランスがBさんよりも整っていることになります。
計算式と基準
計算式と基準は以下の通りです。


LH比は、悪玉コレステロールを善玉コレステロールで割るだけで計算できます。
1.5以下を健康な状態とし、2.5を超えると健康のリスクが高い状態とされています。
LDLだけなんとかしようと考えず、コレステロールを全体的に見た対策をおすすめします。



