コレステロールの高い上位51食品!多くが卵類や魚介類

コレステロールの高い上位51食品!多くが卵類や魚介類
コレステロールの高い食品としては、卵や肉類、乳製品、油脂類があると言われておりますが、実際にコレステロールの高い食品にはどのようなものがあるのでしょうか?

コレステロールの高い食品は文部科学省が公開している「食品成分データベース」で、コレステロールの高い食品の上位51食品を見てみましたが、その多くが卵類と魚介類でした。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」※によると、脂質異常症の重症化予防を目的にするコレステロールの摂取は一日あたり200mg未満が望ましいと記載されておりあます。そのために、まずはコレステロールの高い食品を把握してみましょう。
※日本人の食事摂取基準(2020年版)厚生労働省:PDFファイル
それでは文部科学省が公開している食品成分データベースを使って、コレステロール含有量が高い食品ランキング上位の食品を紹介します。

※成分量の同値の場合は同順位のため45位(51食品)までを掲載

順位 食品名 成分量(100gあたり)
1位 卵類/鶏卵/卵黄/乾燥卵黄 2300mg
2位 卵類/鶏卵/全卵/乾燥全卵 1500mg
3位 卵類/鶏卵/卵黄/生 1200mg
3位 卵類/鶏卵/卵黄/ゆで 1200mg
5位 魚介類/<魚類>/にしん/かずのこ/乾 1000mg
6位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/加工品/するめ 980mg
7位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/ほたるいか/くん製 930mg
8位 魚介類/<魚類>/ぼら/からすみ 860mg
9位 卵類/鶏卵/卵黄/加糖卵黄 820mg
10位 魚介類/<魚類>/(いわし類)/かたくちいわし/田作り 720mg
11位 魚介類/<魚類>/(いわし類)/たたみいわし 710mg
12位 魚介類/<えび・かに類>/(えび類)/さくらえび/煮干し 700mg
12位 魚介類/<えび・かに類>/(えび類)/さくらえび/素干し 700mg
14位 卵類/あひる卵/ピータン 680mg
15位 肉類/<鳥肉類>/がちょう/フォアグラ/ゆで 650mg
16位 魚介類/<魚類>/あんこう/きも/生 560mg
17位 卵類/うこっけい卵/全卵/生 550mg
17位 魚介類/<魚類>/(いわし類)/かたくちいわし/煮干し 550mg
19位 魚介類/<えび・かに類>/(えび類)/加工品/干しえび 510mg
19位 魚介類/<魚類>/いかなご/煮干し 510mg
19位 魚介類/<魚類>/(さけ・ます類)/しろさけ/すじこ 510mg
22位 魚介類/<魚類>/キャビア/塩蔵品 500mg
23位 卵類/うずら卵/水煮缶詰 490mg
24位 肉類/<畜肉類>/ぶた/[その他]/スモークレバー 480mg
24位 魚介類/<魚類>/(さけ・ます類)/しろさけ/イクラ 480mg
24位 魚介類/<魚類>/やつめうなぎ/干しやつめ 480mg
27位 卵類/鶏卵/全卵/目玉焼き 470mg
27位 卵類/うずら卵/全卵/生 470mg
29位 卵類/鶏卵/全卵/素揚げ 460mg
29位 調味料及び香辛料類/<調味料類>/(調味ソース類)/黄身酢 460mg
31位 魚介類/<魚類>/わかさぎ/つくだ煮 450mg
32位 魚介類/<魚類>/うなぎ/きも/生 430mg
33位 調味料及び香辛料類/<調味料類>/(その他)/ふりかけ/たまご 420mg
33位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/加工品/味付け缶詰 420mg
33位 卵類/鶏卵/全卵/ポーチドエッグ 420mg
36位 魚介類/<魚類>/(たら類)/すけとうだら/たらこ/焼き 410mg
37位 卵類/鶏卵/全卵/水煮缶詰 400mg
37位 卵類/鶏卵/全卵/いり 400mg
37位 魚介類/<魚類>/わかさぎ/あめ煮 400mg
40位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/ほたるいか/つくだ煮 390mg
40位 魚介類/<魚類>/(いわし類)/しらす干し/半乾燥品 390mg
40位 魚介類/<貝類>/あわび/干し 390mg
43位 卵類/鶏卵/全卵/ゆで 380mg
43位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/ほたるいか/ゆで 380mg
45位 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[副品目]/肝臓/生 370mg
45位 魚介類/<いか・たこ類>/(いか類)/加工品/さきいか 370mg
45位 卵類/鶏卵/全卵/生 370mg
45位 魚介類/<魚類>/きびなご/調味干し 370mg
45位 魚介類/<魚類>/にしん/かずのこ/生 370mg
45位 魚介類/<魚類>/(ししゃも類)/からふとししゃも/生干し/焼き 370mg
45位 肉類/<畜肉類>/ぶた/[副生物]/じん臓/生 370mg

食品成分データベース - 文部科学省よりデータ引用
こうして、ランキングを見ると、以下のようになっております。

◇コレステロールが高い食品種別


・卵類 16種
・魚介類 30種
・肉類 3種
・調味料 2種

特に卵類と魚介類にコレステロール含有量が多いことがわかります。冒頭でも紹介した厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書によると、以下のように脂質異常症の重症化予防の観点からは、1日あたり200㎎未満が推奨されております。

日本人の食事摂取基準において、少なくとも循環器疾患予防の発症予防の観点から目標量(上限)を設けるのは難しいが、これは許容されるコレステロール摂取量に上限が存在しないことを保証するものではなく、脂質異常症の重症化予防の観点からは、200 mg/日未満に留めることが望ましい。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 厚生労働省3-2脂質異常症 2-1-7 食事性コレステロール 451ページより引用

卵を摂取しても、血液中のコレステロール値に影響がないとの報告もありますが、まずは厚生労働省が推奨しているようにコレステロールの過剰摂取に気をつけ、卵は1日1個までとするのがよいでしょう。
コレステロールは体内で約80%が合成されており、食事からは約20%程度とされております。

野菜とビスケット
コレステロールの摂取量が多いからといって、血中レステロールが増えるわけではありません。健康な人であれば、体内のコレステロールが一定に保たれるように抑制されるようにフィードバック機構が働きます。※

そのため、食事からコレステロール摂取が血中レステロール値に結びつくわけではないのです。

※コレステロールについて
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所:PDFファイル
一般社団帆人の日本動脈硬化学会のホームページによると、日本人の平均的なコレステロールの摂取量は300㎎/1日であり、性別や年代により200~400mg/1日程度※とされております。

※一般社団帆人の日本動脈硬化学会のホームページ


血中レステロールが気になる方は、平均よりも低い1日あたり200㎎未満を意識してみましょう。
水素油性の食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに、大腸に達する食品成分です。その際に、食物繊維は消化されずにコレステロールに吸着して、便として体外に排泄されるので、血中コレステロール値も低下させると言われております。以下は、厚生労働省のホームページからの引用です。

欧米において一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症リスク低下が観察されるとの研究報告があります。体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げます。また食後の糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急激な上昇を抑える作用があるためです。さらに便の量を増加させるとともに、腸内の腸内細菌のうち、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を良好に整える作用も知られています。

食物繊維の必要性と健康(厚生労働省)

食物繊維の一日あたりの摂取量の目安は下記の通りです。

◇食物繊維の食事摂取基準(g/日)

野菜とビスケット 日本人の食事摂取基準(2020 年版)
「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書 P165:PDFファイル

ですから、成人男性であれば21g/1日を目指して食事をとりましょう。豆類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類に豊富です。

◇食物繊維が多い食品(1食あたり食物繊維が2~3g含まれる食品)


・そば
・しらたき
・さつまいも
・切り干し大根
・かぼちゃ
・ごぼう
・たけのこ
・ブロッコリー
・モロヘイヤ
・糸引き納豆
・いんげん豆
・あずき
・おから
・しいたけ
・ひじき

また、玄米などにも食物繊維は豊富に含まれています。

◇ごはんやパンの主食を置き換えて食物繊維をとるなら


・玄米ごはん
・麦ごはん
・胚芽米ごはん
・全粒小麦パン
・ライ麦パン

これらの食品を参考に1~2品を一日の食生活に取り入れて、一日あたりプラス3~4gの食物繊維摂取を目標にしましょう。
健康診断で、脂質異常症と診断された方は、コレステロールの摂取量を1日200mg未満に抑えましょう。そして、食物繊維を豊富な食品もとりいれて血中コレステロールの下げるようにしましょう。

また、コレステロールを下げるための簡単レシピもありますので、以下の記事を参考にしてみてください。

LDLコレステロールを下げるための簡単レシピを紹介

LDL(悪玉)コレステロールを減らし、さらにLDLコレステロール値とHDL(善玉)コレステロール値の比率を改善する「キューバ産ポリコサノール」を含有したサプリメントがあります。食事のコントロールをしてもコレステロール管理が難しい場合は「キューバ産ポリコサノール」を含有したサプリメントも試してみてください。

ポリコサノールという成分について詳しくは下記のコラムをご覧ください。

ポリコサノールとは?
齋藤先生_背景透過_切り抜き

監修:ナグモクリニック東京院 女性更年期外来担当医師
斎藤 糧三 医師

1998年、日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、「機能性医学」の普及と研究を推進するため「日本機能性医学研究所」を設立。
2013年よりナグモクリニック東京院で栄養外来と女性更年期外来を担当している。
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