米ぬか・サトウキビ由来のポリコサノールの違いとは|サプリを選ぶときはチェック!
「米ぬかやサトウキビ由来ポリコサノールの違いってなに?」
サプリを選ぶときなど、気になるポイントですね。
この記事では、米ぬか由来ポリコサノールやキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの違いについて解説します。
サプリなどで健康づくりに取り入れようと考えている方向けに、チェックすべき点もまとめていますので、要チェックです。
サプリを選ぶときなど、気になるポイントですね。
この記事では、米ぬか由来ポリコサノールやキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの違いについて解説します。
サプリなどで健康づくりに取り入れようと考えている方向けに、チェックすべき点もまとめていますので、要チェックです。
1.そもそもポリコサノールとは?
ポリコサノールとは、植物ワックスをけん化分解して得られる炭素数20以上の高級脂肪族アルコールの組成物のことです。
ポリとコサノールに分けられ、「ポリ」は”複数の”という意味で、「コサノール」が複数集まっていることを表します。
コレステロールや血圧に対する作用が論文などで出ていますが、「ポリコサノール」が入っているからといって、すべてのサプリメントで同じ作用があるとは限りません。
ポリとコサノールに分けられ、「ポリ」は”複数の”という意味で、「コサノール」が複数集まっていることを表します。
コレステロールや血圧に対する作用が論文などで出ていますが、「ポリコサノール」が入っているからといって、すべてのサプリメントで同じ作用があるとは限りません。
2.知っておきたい大きな違い
ポリコサノールは、さまざまな植物から得られる組成物です。
まず原料(米ぬか、小麦、サトウキビなど)によってポリコサノール内の成分が異なります。
さらに同じ植物から得たポリコサノールでも産地によって成分や構成化学式が違うことがわかっています。
そのためポリコサノールの機能にかんする論文や臨床試験結果を見るとき、機能性にかんする届出をチェックするときは「どこ産の、何から抽出されたポリコサノールのものか」を必ず確認しましょう。
まず原料(米ぬか、小麦、サトウキビなど)によってポリコサノール内の成分が異なります。
さらに同じ植物から得たポリコサノールでも産地によって成分や構成化学式が違うことがわかっています。
そのためポリコサノールの機能にかんする論文や臨床試験結果を見るとき、機能性にかんする届出をチェックするときは「どこ産の、何から抽出されたポリコサノールのものか」を必ず確認しましょう。
3.サプリ選びはここをチェック!
米ぬかやサトウキビのポリコサノールをサプリなどで取り入れたい!という方は、次の点をチェックするようにしましょう。
- ・原料
- ・原産国
- ・成分の品質管理
- ・機能性表示食品や特定保健用食品として受理されているか
- ・PMS試験の有無と結果
ポリコサノールサプリのチェックポイントまとめ表
  | 原料 | 原産国 | 成分の品質 管理 |
機能性表示 食品受理 |
PMS試験 |
米ぬか由来ポリコサノール | 米ぬか | 不明(複数) | 不明 | なし | 不明 |
サトウキビ由来ポリコサノール | サトウキビ | 不明(複数) | 不明 | なし | 不明 |
キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール | サトウキビ | キューバ | 基準あり | あり | 実施副作用報告なし |
抽出・精製の品質管理について
ポリコサノールは自然由来の成分のため、抽出・精製の方法によって成分が変質する可能性があります。
ポリコサノールが抽出や精製の方法によっては作用が発揮されないこともあるため、サプリメントは品質管理がしっかりおこなわれているものを選びましょう。
ポリコサノールが抽出や精製の方法によっては作用が発揮されないこともあるため、サプリメントは品質管理がしっかりおこなわれているものを選びましょう。
PMS試験とは
PMS(Post Marketing Surveillance)とは、市販後調査のことです。
販売が開始された製品の有効性・安全性の確認と、市販前にはわからなかった新たな作用・副作用に関する情報収集のために行われる調査です。
販売が開始された製品の有効性・安全性の確認と、市販前にはわからなかった新たな作用・副作用に関する情報収集のために行われる調査です。
4.ポリコサノール臨床試験の結果
ポリコサノールのサプリメントを選ぶときは、臨床試験の結果や論文の数にも注目しましょう。
下記は、キューバ産ポリコサノールでおこなわれた臨床試験についてまとめたものです。
また、キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールには、摂取した前後で血圧の数値がどのように変化するのか調べた臨床試験結果も出ています。
このほか、160件以上の論文でキューバ産ポリコサノールの研究結果が報告されています。
下記は、キューバ産ポリコサノールでおこなわれた臨床試験についてまとめたものです。
臨床試験内容 |
健常成人男女(年齢29~51歳)を2つのグループに分け A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」22人 B「プラセボ(関与成分を含まない見た目や味が同じもの)」23人 1日1回8週間継続して摂取 |
結果 |
A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」群はB「プラセボ」群と比較して、摂取8週間後に総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、LH比※が有意に改善
総コレステロール:‐12.4% 悪玉コレステロール(LDL):-20.2% LH比:-28.7% |
※LH比=LDL(悪玉)コレステロール÷HDL(善玉)コレステロール
出典:Br J Clin Pharmacol. 2000; 50(3): 255-262.
出典:Br J Clin Pharmacol. 2000; 50(3): 255-262.
また、キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールには、摂取した前後で血圧の数値がどのように変化するのか調べた臨床試験結果も出ています。
臨床試験内容 |
正常高値血圧の男女84名(年齢19~65歳)を3つのグループに分け A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」29人 B「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール20mg含有錠」31人 C「プラセボ(関与成分を含まない見た目や味が同じもの)」24人 を1日1回12週間継続して摂取 |
結果 |
摂取8週間および12週間について C「プラセボ」群では有意な血圧の変動が見られなかった A・Bの「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの摂取」群では有意に収縮期血圧および拡張期血圧の低下が認められた B「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール20mg含有錠」摂取群ではC「プラセボ」群と比較して、摂取8週間目に有意な拡張期血圧の低下および摂取12週間目に有意な収縮期血圧および拡張期血圧の低下が認められた |
出典:Int J Environ Res Public Health. 2019; 16(5): 809.
このほか、160件以上の論文でキューバ産ポリコサノールの研究結果が報告されています。
キューバ産ポリコサノールの日本人への臨床試験結果
また、韓国の脂質代謝・動脈硬化研究の第一人者 Cho Kyung-Hyun(チョ・キョンヒョン)博士によって、日本人を対象にしたキューバ産ポリコサノールの臨床試験もおこなわれ、血圧・脂質・肝機能への有益な影響があることが発表されています。
サプリメントを選ぶときには、どの国で臨床試験がおこなわれたかも確認しましょう。
サプリメントを選ぶときには、どの国で臨床試験がおこなわれたかも確認しましょう。
臨床試験内容 |
健康な日本人72人を2つのグループにわけ A ポリコサノール B 偽薬(placebo=有効成分が入っていないもの) を3週間摂取のうえで被験者の血圧、脂質、脂蛋白にどのような変化があるのか比較 |
結果 |
ポリコサノールの摂取により、下記の数値的な作用が認められた。
|
参考:HDL研究会
日本でのポリコサノールの機能性
2024年現在、日本の消費者庁に届出が受理されているキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの機能性は下記5つです。
機能性表示食品として届出が受理されているので、毎日飲むサプリメントとして取り入れやすいです。
機能性表示食品として届出が受理されているので、毎日飲むサプリメントとして取り入れやすいです。
- ①血中総コレステロールを低下させる
- ②LDL(悪玉)コレステロールを低下させる
- ③LH比を改善させる
- ④HDL(善玉)コレステロールを上昇させる
- ⑤血圧が高めの方の血圧を下げる
まとめ:ポリコサノールは【全て同じ】ではない
原料となる植物(米ぬか、小麦、一般的なサトウキビ、キューバ産サトウキビなど)によって「ポリコサノール」という表示は同じでも、成分や構成化学式、作用が異なるので注意が必要です。
また、作用のエビデンスとなる論文や臨床試験が十分な数存在しているかも確認しましょう。「発表されただけ」では不十分です。どんな媒体で誰が発表しているのかなどもチェックしましょう。
さらに、ポリコサノールは抽出・精製の方法によって成分が変質する可能性があるため、品質の管理がしっかりおこなわれているかや、副作用の有無についても確認してください。
そして、機能性表示食品の届け出が受理されているかも忘れずに見ておきましょう。
また、作用のエビデンスとなる論文や臨床試験が十分な数存在しているかも確認しましょう。「発表されただけ」では不十分です。どんな媒体で誰が発表しているのかなどもチェックしましょう。
さらに、ポリコサノールは抽出・精製の方法によって成分が変質する可能性があるため、品質の管理がしっかりおこなわれているかや、副作用の有無についても確認してください。
そして、機能性表示食品の届け出が受理されているかも忘れずに見ておきましょう。
監修
株式会社レイデルジャパン
コンシューマーヘルスケア事業本部 RA,R&D統括
単 少傑 薬学博士
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