朝食でコレステロールを下げる3つのポイント|実例献立4選

朝食でコレステロールを下げる3つのポイント|実例献立4選

「毎日の朝食でコレステロールを下げたい!」
そんな方に向け、和食・洋食・コンビニ・外食の場合の具体的な朝食メニューを紹介しています。

コレステロールを下げる朝食メニューを考える際には、どんな食材がコレステロールを下げるのか、どんな成分が入った食材を豊富に摂取すべきか把握しておかなければなりません。まず最初に、頭に入れておきたいコレステロールを下げる3つのポイントを紹介していきます。

監修者_医学博士_単少傑

監修

株式会社レイデルジャパン

コンシューマーヘルスケア事業本部 RA,R&D統括

単 少傑 薬学博士

コレステロールを下げる3つのポイント

コレステロールを下げるポイント3つは以下の通りです。

  1. 1.食物繊維を摂取
  2. 2.コレステロールの多い食品を控える
  3. 3.あぶらの種類を意識する

それでは、1つ目から順に見ていきましょう。

食物繊維を摂取

食物繊維は、食事中のコレステロールなどを吸着して体外に排出する役割を持っているため、血中コレステロール値を低下させると言われています。

厚生労働省によると、効率的に食物繊維を摂取するには主食を玄米ごはん、麦ごはん、胚芽米ごはん、全粒小麦パンなどに置き換えるのが良いとされています。

また、豆類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類などにも多く含まれているため、以下のような食物繊維を多く含む食品を意識して摂取するのが良いでしょう。

食物繊維が2~3g含まれている食品

以下の食事あには、1食あたり摂取する量の中に食物繊維が2~3g含まれています。

そば/ライ麦パン/しらたき/さつまいも/切り干し大根/かぼちゃ/ごぼう/たけのこ
ブロッコリー/ モロヘイヤ/糸引き納豆/ いんげん豆/あずき/ おから/ しいたけ/ ひじき

まずは、今の食生活よりも食物繊維を1日あたり3~4g多く摂取することを目標に、これらの食材を上手く取り入れていきましょう。

食物繊維の必要性と健康/厚生労働省

コレステロールの多い食品を控える

コレステロールの高い食品は文部科学省が公開している「食品成分データベース」で確認できます。
コレステロールの含有量が高い食品の上位51種の食品を調べてみたところ、朝の食卓に登場することの多い卵類が上位を多くを占めていました。

卵のコレステロールの含有量

順位

食品名

成分量(100gあたり)

1位

卵類/鶏卵/卵黄/乾燥卵黄

2300mg

2位

卵類/鶏卵/全卵/乾燥全卵

1500mg

3位

卵類/鶏卵/卵黄/生

1200mg

3位

卵類/鶏卵/卵黄/ゆで

1200mg

9位

卵類/鶏卵/卵黄/加糖卵黄

820mg

14位

卵類/あひる卵/ピータン

680mg

17位

卵類/うこっけい卵/全卵/生

550mg

23位

卵類/うずら卵/水煮缶詰    

490mg

27位

卵類/鶏卵/全卵/目玉焼き    

470mg

33位

卵類/鶏卵/全卵/ポーチドエッグ    

420mg

37位

卵類/鶏卵/全卵/水煮缶詰    

400mg

37位

卵類/鶏卵/全卵/いり    

400mg

43位

卵類/鶏卵/全卵/ゆで    

380mg

45位

卵類/鶏卵/全卵/生    

370mg

食品データベース/文部科学省

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、脂質異常症の重症化予防を目的にするコレステロールの摂取は一日あたり200mg未満が望ましいと記載されています。

鶏卵の重さは1つあたり約50~60gと言われているので、食べる場合は茹でるか生の状態で1日1個までにしたり、他のコレステロールを多く含む食材を控えるなど工夫するのがよいでしょう。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 厚生労働省3-2脂質異常症 2-1-7 食事性コレステロール 451ページ

卵以外の「コレステロールの含有量が高い食品の上位51食品」はこちらの記事にて紹介しています。

おすすめコラム
コレステロールの高い上位51食品!多くが卵類や魚介類

2023.02.01

コレステロールの高い食品としては、卵や肉類、乳製品、油脂類があると言われています。実際にコレステロールの高い食品にはどのようなものがあるのでしょうか?

続きを読む

あぶらの種類を意識する

あぶらには、コレステロールを上げるものと上げにくいものがあります。LDLコレステロール値が高い方は、下記の表を参考にあぶらの種類に注意しましょう。

コレステロールを上げる食品

コレステロールを上げる食品には「飽和脂肪酸」が多いあぶらが含まれています。「飽和脂肪酸」とは、人間の体内でつくられる脂肪酸です。LDLコレステロールや中性脂肪を増やす働きがあり、動物性の脂などに多く含まれています。

飽和脂肪酸が多いあぶらを含む食品

肉の脂身/鶏肉の皮/バター/チーズ/生クリーム/インスタント麺/洋菓子/アイスクリーム/チョコレート/スナック菓子  など

コレステロールを上げにくい食品

コレステロールを上げにくい食品には「不飽和脂肪酸」が多いあぶらが含まれています。不飽和脂肪酸は、体内のLDLコレステロールや中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やす働きがあるとされており、魚の油や、植物性の油に含まれます。

不飽和脂肪酸が多いあぶらを含む食品

ごま油/植物油/大豆/大豆製品/サンマ/アジ/イワシ/サバ など

「飽和脂肪酸」が多いあぶらを控え、「不飽和脂肪酸」が多いあぶらを選ぶようにしましょう。

一般社団法人 日本動脈硬化学会HP

コレステロールを下げる朝食メニュー

ここからは、コレステロールを下げるポイント3つを踏まえた朝食メニューを4つ紹介していきます。

和食の場合

1つ目は和食の献立です。

いつもの白米を玄米や麦などが入った雑穀米に変更しました。
また、切り干し大根や糸こんにゃくなど食物繊維が豊富な食材や、不飽和脂肪酸が多いあぶらを含む、鯖・豆腐・ごま油を取り入れてみました。

コレステロールを下げたいときにおすすめの和食
  1. ・雑穀米
  2. ・鯖の塩焼き
  3. ・冷奴
  4. ・菜の花のお浸し
  5. ・切り干し大根と糸こんにゃくの煮物
食材
  1. ・雑穀米(うるち白米・丸麦・胚芽押麦・小豆・黒大豆・赤米・黒米・発芽玄米・もち麦)
  2. ・鯖
  3. ・しそ
  4. ・絹豆腐
  5. ・ねぎ
  6. ・切り干し大根
  7. ・糸こんにゃく
  8. ・人参
  9. ・ごま油
  10. ・菜の花
  11. ・かつお節
  12. ・醤油
  13. ・みりん
  14. ・砂糖
調理法
  1. 1.雑穀米を炊飯器で炊く
  2. 2.塩鯖をごま油で焼く
  3. 3.切り干し大根、人参、糸こんにゃくを醤油、みりん、砂糖で煮る
  4. 4.絹どうふを切り、ねぎを散らす
  5. 5.菜の花を茹でる

洋食の場合

2つ目は洋食の献立です。 チーズやバターを使わずに、パンを美味しく食べるために、はちみつやキューピーのコレステロールを下げるマヨネーズやコレステロール0のオリーブオイルを使用しました。

また、効率的に食物繊維を摂取するために、パンは全粒粉入りのものを購入しました。

コレステロールを下げたいときにおすすめの洋食
  1. ・バナナシナモンはちみつトースト
  2. ・2種のきのこのガーリックトースト
  3. ・ミックスビーンズのサラダ
  4. ・調整豆乳
食材
  1. ・全粒粉入り食パン
  2. ・バナナ
  3. ・シナモンシュガー
  4. ・はちみつ
  5. ・エリンギ、しめじ
  6. ・ニンニク
  7. ・めんつゆ
  8. ・コレステロール0オリーブオイル
  9. ・ミックスビーンズ(赤いんげん・ひよこ豆・青えんどう)
  10. ・サニーレタス
  11. ・人参
  12. ・水菜
  13. ・調整豆乳
  14. ・コレステロールを下げるキューピーディフェマヨネーズ 
調理法
  1. 1.はちみつを塗って焼いた全粒粉入り食パンに、バナナを乗せ、シナモンシュガーをかける
  2. 2.コレステロールを下げるマヨネーズを全粒粉入り食パンに塗って焼く
  3. 3.切り干し大根、人参、糸こんにゃくを醤油、みりん、砂糖で煮る
  4. 4.きのこ類をおろしニンニクとめんつゆ、オリーブオイル炒めたものを乗せてパセリを振る
  5. 5.水菜とサニーレタスと細切りした人参にミックスビーンズを盛り付ける

コンビニで購入する場合

忙しい日の朝は、コンビニで朝食を購入する方も多いかと思います。

今回はファミリーマートにて、コレステロールを下げるポイントを意識しながら朝食を選んでみました。穀物の上に、なめこ、オクラ、わかめ、めかぶ等が乗ったサラダと、レタス1.5個分の食物繊維が摂れるわかめ入りの春雨スープを購入しました。

コレステロールを下げたいときにおすすめのコンビニの食事
  1. ・春雨スープたっぷりわかめ(右)
    【熱量】84kcal (食物繊維5.6g)
    【食材】わかめ、ごま、コーン、春雨など
  2. ・だしジュレ入りねばねばと雑穀のサラダ(左)
    【熱量】137kcal (食物繊維3.7g)
    【食材】押麦、もち黒米、だしジュレ、大根、わかめ、めかぶ、ゆでオクラ、なめこ水煮、赤かえでのり、人参など

外食をする場合

有名な外食チェーン店の朝食を調べてみたところ、多くの店が朝食メニューに卵を使用していました。
そんな中、すき家では卵をおしんこへ変更出来るサービスを行っていると知り、実際に足を運んでみました。

すき家の朝食もコレステロールを下げたいときにおすすめ

筆者は「納豆まぜのっけ朝食」を注文し、卵をおしんこに変更、季節の小鉢(ひじきの煮物)を追加しました。

 

すき家の変更オプション

朝食メニューすき家HP

「納豆まぜのっけ朝食」
  1. ・納豆まぜのっけ定食 (卵をおしんこへ変更)
    【熱量】 ミニ525kcal   並盛663kcal  大盛801kcal
    【食材】白米、オクラ、納豆、ねぎ、かつお節、わかめ、など
  2. ・季節の小鉢(ひじきの煮物)
    【熱量】25kcal
    【食材】ひじき、人参、大豆、こんにゃくなど

ポイント:コレステロールの「20%」「80%」

ここまで、朝食で食事でコレステロールを下げる・増やさないための案を紹介してきましたが、効率的にコレステロール対策したい場合は、「血中コレステロールの内訳」を意識するのがおすすめです。なぜなら、コレステロールの約80%は肝臓で作られており、残りの約20%が食事から摂取されているからです。

食事改善でのコレステロール対策と合わせて、肝臓でのコレステロール合成に作用する機能性表示食品を取り入れると、体の外と内、両方からの対策ができます。

血中コレステロールの内訳

肝臓でのコレステロール合成を抑制|キューバ産ポリコサノール

植物から抽出される「ポリコサノール」という成分をご存じでしょうか。
そのなかでも、キューバのサトウキビから抽出される「キューバ産ポリコサノール」には、以下の作用が報告されています。

  • ●悪玉コレステロールを下げる
  • ●総コレステロールを下げる
  • ●悪玉と善玉コレステロールの比率を改善する
  • ●高めの血圧を下げる


キューバ産ポリコサノールは、長年の研究により、血中コレステロールの約80%を占める「肝臓でのコレステロール合成を抑制する」という作用機序が示されているため、内側からのコレステロール対策におすすめの成分です。

コレステロールにかんする作用の報告

キューバ産ポリコサノールのコレステロールに関する臨床試験データ
方法健常成人男女(年齢29歳~51歳)に、「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールが10mg含有錠剤」(n=22) もしくは「プラセボ※」(n=23)を1日1回8週間継続して摂取させ、 総コレステロール、LDLコレステロール、LDL/HDL比を測定。
結果「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール含有錠剤」群は、 プラセボ群と比較して、摂取8週間後に総コレステロール、LDLコレステロールが有意に低下し、 LDL/HDL比が有意に改善した。

※出典:Br J Clin Pharmacol 2000, 50: 255–262
プラセボとは有効成分を含まない見た目や味が同じもの

なぜキューバ産なのか

ポリコサノールは色々な植物から抽出できる成分です。 
ですが、「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール」は独自の組成を持ち、ほかのポリコサノールでは再現できない機能性を持つことが多くの論文で発表されています。 
ポリコサノールという名前は同じなので、サプリを選ぶ際にはご注意ください。

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まとめ

コレステロールを下げる朝食のポイント、イメージは掴めましたか?

  1. ・食物繊維を摂取する
  2. ・コレステロールの多い食品は控える
  3. ・あぶらの種類に気をつける

これらを意識し、コレステロールを上げる食材を一品減らし、下げる食材を一品を取り入れてみるなど、毎日の朝食をバランスよく摂ることを心がけましょう。

今回は、コレステロールを下げる朝食をご紹介しましたが、悪玉と言われるLDLコレステロールを下げることだけ注力するのでなく、善玉と言われるHDLコレステロールを上げ、コレステロールの比率を重視することが大切です。

LH比については、下記の記事にて詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

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