豆乳でコレステロール対策!豆乳の種類とレシピを紹介
「豆乳がLDLコレステロールを下げるって聞いた!どうやって飲めば効果的?」
「たんぱく質でコレステロールが下がるって本当?」
そんな方に向け、豆乳がLDL-C(悪玉コレステロール)にどのように作用するのかや、知っておくべき「豆乳」の種類・定義、そして日常生活に取り入れやすい豆乳レシピまでをご紹介します。

監修
株式会社レイデルジャパン
コンシューマーヘルスケア事業本部 RA,R&D統括
単 少傑 薬学博士
調査結果から見る豆乳とコレステロールの関係
大豆に含まれるたんぱく質には、コレステロールを下げる作用があるといわれています。
実際におこなわれた臨床試験をご紹介します。

豆乳を1日あたり200mlを8週間摂取した男性被験者の結果によると、総コレステロールが有意に下がり、善玉コレステロールであるHDLコレステロールは有意に上昇しました。このことから、大豆の継続的な摂取がコレステロールに影響を及ぼす可能性があることがわかります。
豆乳でコレステロール値が下がる仕組みとは?
豆乳の原材料は大豆です。
大豆には、約40%のタンパク質、約20%の脂質、その他にもイソフラボン類などが含まれています。その中でも、大豆に含まれるタンパク質(大豆たんぱく)によりコレステロール低下作用(総コレステロールの低下・LDLの低下)が多数報告されています。
また、大豆には食物繊維も含まれます。食物繊維は、小腸では消化・吸収されずに大腸に達する食品成分です。
その際に、食物繊維はコレステロールに吸着して便として体外に排出されるのです。そのため血中コレステロール値も低下させると言われています。
食物繊維の摂取量は成人男性であれば、1に日21gを目指して食事をとることが推奨されています。豆乳は1パック(200ml)あたり0.4g程しかありませんが、他の食品と組み合わせて摂取することで基準値を目指しましょう。
知っておきたい豆乳の種類・定義
豆乳には「無調整豆乳」「調整豆乳」と「豆乳飲料」の3種類があります。
日本農林規格(JAS)によると、これに大豆固形分の割合やたんぱく質含有率を付帯して、3種類それぞれの規格を定義しています。
豆乳(無調整豆乳) | 「大豆固形分8%以上」→大豆たんぱく質換算3.5%以上 |
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調整豆乳 | 「大豆固形分6%以上」→大豆たんぱく質換算2.8%以上 |
豆乳飲料 | 「大豆固形分2%以上」→大豆たんぱく質換算0.9%以上 |
「無調整豆乳」「調整豆乳」と「豆乳飲料」の3種類をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
①豆乳(無調整豆乳)

無調整豆乳は、甘味や添加物を含まないため、大豆の風味をそのまま感じることができます。成分を重視したい方や大豆の風味が気にならないという方は、糖分を含まない調整豆乳がおすすめです。
また、後ほど紹介しますが、無調整豆乳は主に「どのような味付けにも使える」ので、おかず料理を作るのにも適しています。
②調整豆乳

調整豆乳は、砂糖や添加物などが加えられていることにより、口当たりがまろやかで飲みやすいのが特徴です。
無調整豆乳に比べると、甘味があって飲みやすく、牛乳のような感覚で飲むこともできます。また、お菓子作りの際にも便利です。
また、よくコーヒーを飲む方にはコーヒーを調整豆乳で割ったソイラテもお勧めです。例えばスターバックスコーヒーでは、ミルクを豆乳へ変更が可能です。

③豆乳飲料

「調整豆乳も苦手だな」「毎日飲んでいて豆乳の味に飽きてきたな」という方には、豆乳飲料がおすすめです。
味のバリエーションが多く、その日の気分によって好きな味を選ぶのもよいでしょう。ただし、カロリーも増えますので飲みすぎには注意が必要です。
1日の豆乳目安量
豆乳などの大豆食品を食べ過ぎたからといって健康被害があるわけではありません。
日本豆乳協会では豆乳の適量はコップ1杯(200ml)程度を推奨しています。
豆乳を使ったレシピ
ここからは豆乳を使ったレシピを紹介します。
牛乳のかわりに取り入れる洋風レシピが使いやすいですが、今回は中華・和食でも用意しました。
①豆乳担々麺

材料
- 中華麺:2玉
- 水:500cc
- 豆乳:400cc
- 豚ひき肉:100g
- ネギ:20cm
- 生姜:小さじ1弱
- 豆板醤:大さじ1
- 創味シャンタンDX※:大さじ2
- ◎酢※:大さじ1~1.5
- ◎醤油:小さじ2
- ◎砂糖:小さじ1/2
- 練りゴマ:大さじ3~4
- サラダ油+ごま油:大さじ1
- お好みで:ラー油・塩(
作り方
- 1.鍋に油を熱しひき肉を入れ良く炒める
- 2.生姜のみじん切り全量とネギのみじん切り2/3豆板醤を加え香りが出るまで良く炒める
- 3.炒めたひき肉をトッピングように大さじ2杯とっておく
- 4.水を加えひと煮立ちしたらアクを取り◎印を加えて中火の弱め2~3分煮る
- 5.練りゴマをボウルに入れ④のスープでのばしておき残りのネギを加えて混ぜる
- 6.豆乳を加え、別の鍋で麺を茹で始める
- 7.麺を茹で始めたらスープの味を見て薄いようだったら塩を加え火を止める
- 8.火を止めたら溶いたごまを加え混ぜる
※豆乳が沸騰しないよう注意 - 9.麺が茹であがったら良く湯きりをし器にいれスープを注ぐ
- 10.トッピング用のひき肉とお好みでラー油を加えて完成
※お酢やラー油はお好みで
②豆乳ソースのハンバーグ

豆乳クリームソースの材料
- お好きなキノコ:適量
- ◎無調整豆乳:200cc
- ◎みそ:大さじ1
- ◎和風顆粒だし:小さじ1/2
- ◎片栗粉:大さじ1
作り方
- 1.ハンバーグを作る(牛乳の代わりに豆乳を使用するのもおすすめ)
- 2.キノコを加えて中火でしんなりするまでよく炒めて、取り出す
- 3.◎を入れて混ぜ、とろみがつくまで弱火で混ぜながら加熱する
- 4.ハンバーグの上にソースをかけて完成
③豆乳グラタン

材料
- 無調整豆乳:300ml
- 米粉(または薄力粉):大さじ2
- オリーブオイル:小さじ2
- 玉ねぎ(薄切り):1/2個
- しめじ:1/2パック
- ブロッコリー(小房に分ける):4~5個
- 塩(または減塩タイプ):小さじ1/4
- 黒こしょう:少々
- パン粉(仕上げ用):適量
作り方
- 1.フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎときのこを炒める
- 2.米粉を加えて全体になじませたら、豆乳を少しずつ加えて混ぜる
- 3.とろみがついたら塩・こしょうで味を調え、下茹でしたブロッコリーを加える
- 4.耐熱皿に移し、パン粉をふり、オーブントースターで10分焼く
④豆乳入りがんもどき

材料
- 木綿豆腐:1丁(300g)
- 無調整豆乳:50ml
- にんじん(細切り):30g
- ひじき(乾燥、小さじ2・戻して使用)
- ごぼう(ささがき):20g
- 片栗粉:大さじ2
- 塩:小さじ1/4
- ごま油(焼き用):少々
作り方
- 1.豆腐はキッチンペーパーで包み、重しをのせて15分ほど水切りする
- 2.ボウルに豆腐と豆乳を入れてよく混ぜ、他の具材と片栗粉・塩を加えてさらに混ぜる
- 3.小判型に成形し、フライパンにごま油をひいて両面こんがりと焼く
- 4.焼き色がついたらふたをして弱火で5分蒸し焼きにして完成
まとめ
今回は、豆乳でコレステロールを下げる対策についてをご紹介しましたが、悪玉と言われるLDLコレステロールを下げることだけに注力しないようにしましょう。
余分・溜まったコレステロールを引き抜き、肝臓へ回収するHDLコレステロールを上げることも大切です。
近年ではLDLとHDLの比率のバランスを重視するLH比という考え方が一般化してきています。LH比については、下記の記事にて詳しく紹介していますので、是非参考にしてみてください。