米ぬか・サトウキビ由来のポリコサノールの違いとは|サプリを選ぶときはチェック!
「ポリコサノールを健康づくりに取り入れたい!」
「米ぬか・サトウキビ、色々な植物から抽出できるみたいだけど・・・効果は同じなの?」
近年、ポリコサノールという成分が健康づくりに役立つことがわかっています。ですが、同じポリコサノールという名前でも植物や産地によって機能性が異なります。
この記事では、米ぬか由来ポリコサノールやキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの違いについて解説します。
サプリなどで健康づくりに取り入れようと考えている方向けに、チェックすべき点もまとめています。

監修
株式会社レイデルジャパン
コンシューマーヘルスケア事業本部 RA,R&D統括
単 少傑 薬学博士
そもそもポリコサノールとは?

ポリコサノールとは、植物ワックスをけん化分解して得られる炭素数20以上の高級脂肪族アルコールの組成物のことです。
ポリとコサノールにわけられ、「ポリ」は”複数の”という意味で、「コサノール」が複数集まっていることを表します。コレステロールや血圧に対する作用が論文などで出ており、健康づくりに役立つ成分として注目されています。
ですが、注意したいことがあります。「ポリコサノール」が入っているサプリだからといって、すべてのサプリメントで同じ作用があるとは限りません。
産地・植物による大きな違い

ポリコサノールはサトウキビや米ぬか・小麦など、さまざまな植物から得られる組成物です。色々な産地で育つ色々な植物から抽出できるため、成分に違いが生じます。
例えば、日本のサトウキビとキューバのサトウキビから抽出できるポリコサノールは、産地が違うので成分が違います。また、同じキューバで育ったサトウキビと小麦でも成分が異なります。
そのためポリコサノールの機能にかんする論文や臨床試験結果を見るとき、機能性にかんする届出をチェックするときは「どこの、何から抽出されたポリコサノールなのか」を必ず確認しましょう。
サプリ選びはここをチェック!

米ぬかやサトウキビのポリコサノールをサプリなどで取り入れたい!という方は、次の点をチェックするようにしましょう。
- ・原料
- ・原産国
- ・成分の品質管理
- ・機能性表示食品や特定保健用食品として届出があるか
- ・PMS試験の有無と結果
ポリコサノールサプリまとめ表
| 原料 | 原産国 | 成分の品質 | 機能性表示 | PMS試験 |
---|---|---|---|---|---|
米ぬか由来ポリコサノール | 米ぬか | 不明(複数) | 不明 | なし | 不明 |
サトウキビ由来ポリコサノール | サトウキビ | 不明(複数) | 不明 | なし | 不明 |
キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール | サトウキビ | キューバ | 基準あり | あり | 実施副作用報告なし |
抽出・精製の品質管理について
ポリコサノールは自然由来の成分のため、抽出・精製の方法によって成分が変質する可能性があります。
ポリコサノールが抽出や精製の方法によっては作用が発揮されないこともあるため、サプリメントは品質管理がしっかりおこなわれているものを選びましょう。
PMS試験とは
PMS(Post Marketing Surveillance)とは、市販後調査のことです。
販売が開始された製品の有効性・安全性の確認と、市販前にはわからなかった新たな作用・副作用に関する情報収集のために行われる調査です。
ポリコサノール臨床試験の結果

ポリコサノールのサプリメントを選ぶときは、臨床試験の結果や論文の数にも注目しましょう。
下記は、キューバ産ポリコサノールでおこなわれた臨床試験についてまとめたものです。
コレステロール:臨床試験内容
健常成人男女(年齢29~51歳)を2つのグループに分け1日1回8週間継続して摂取
- A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」22人
- B「プラセボ(関与成分を含まない見た目や味が同じもの)」23人
結果
A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」群はB「プラセボ」群と比較して、摂取8週間後に総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、LH比※が有意に改善
- ・総コレステロール:‐12.4%
- ・悪玉コレステロール(LDL):-20.2%
- ・LH比:-28.7%
※LH比=LDL(悪玉)コレステロール÷HDL(善玉)コレステロール
出典:Br J Clin Pharmacol. 2000; 50(3): 255-262.
血圧:臨床試験内容
また、キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールには、摂取した前後で血圧の数値がどのように変化するのか調べた臨床試験結果も出ています。
正常高値血圧の男女84名(年齢19~65歳)を3つのグループに分け1日1回12週間継続して摂取
- A「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール10mg含有錠」29人
- B「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール20mg含有錠」31人
- C「プラセボ(関与成分を含まない見た目や味が同じもの)」24人
結果
摂取8週間および12週間について
- C「プラセボ」群では有意な血圧の変動が見られなかった
- A・Bの「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの摂取」群では有意に収縮期血圧および拡張期血圧の低下が認められた
- B「キューバ産サトウキビ由来ポリコサノール20mg含有錠」摂取群ではC「プラセボ」群と比較して、摂取8週間目に有意な拡張期血圧の低下および摂取12週間目に有意な収縮期血圧および拡張期血圧の低下が認められた
出典:Int J Environ Res Public Health. 2019; 16(5): 809.
キューバ産ポリコサノールの日本人への臨床試験
また、韓国の脂質代謝・動脈硬化研究の第一人者 Cho Kyung-Hyun(チョ・キョンヒョン)博士によって、日本人を対象にしたキューバ産ポリコサノールの臨床試験もおこなわれ、血圧・脂質・肝機能への有益な影響があることが発表されています。
サプリメントを選ぶときには、どの国で臨床試験がおこなわれたかも確認しましょう。
日本人向け:臨床試験内容
健康な日本人72人を2つのグループにわけ
- A ポリコサノール
- B 偽薬(placebo=有効成分が入っていないもの)
を3週間摂取のうえで被験者の血圧、脂質、脂蛋白にどのような変化があるのか比較
結果
- ・血液や血管の状態に影響するHDLの量が増加
- ・HDLの品質(サイズ)が改善
- ・脂質異常症が改善
- ・高血圧が改善
- ・肝臓機能が改善
- ・血圧が低下
日本でのポリコサノールの機能性

2024年現在、日本の消費者庁に届出が受理されているキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールの機能性は下記5つです。
機能性表示食品として届出が受理されているので、毎日飲むサプリメントとして取り入れやすいです。
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まとめ:ポリコサノールは【全て同じ】ではない
原料となる植物(米ぬか、小麦、一般的なサトウキビ、キューバ産サトウキビなど)によって「ポリコサノール」という表示は同じでも、成分や構成化学式、作用が異なるので注意が必要です。
また、作用のエビデンスとなる論文や臨床試験が十分な数存在しているかも確認しましょう。「発表されただけ」では不十分です。どんな媒体で誰が発表しているのかなどもチェックしましょう。
さらに、ポリコサノールは抽出・精製の方法によって成分が変質する可能性があるため、品質の管理がしっかりおこなわれているかや、副作用の有無についても確認してください。そして、機能性表示食品の届け出がされているかも忘れずに見ておきましょう。