一過性脳虚血発作(TIA;Transient Ischemic Attack)とは

脳に行く血液の流れが悪くなり、一過性に運動麻痺、感覚障害などの症状が現れ、24時間以内、多くは数分以内にその症状が完全に消失するものをいいます。神経細胞等に栄養を供給するための脳の動脈が血栓などで詰まることによって、一時的に発症しますが、再び血流が正常な状態に戻るため、大抵は脳に損傷が残りませんが、発症後には脳梗塞を起こす可能性が高くなります。「脳梗塞」とは、この血流の流れが悪くなる状態が続くことにより、脳の細胞が死ぬことによって、運動麻痺、言語障害などの後遺症が残ってしまいます。TIAは「脳梗塞」の前触れとして重要です。

原因

血栓、アテローム、プラークなどが脳の動脈を詰まらせてしまうことが原因となります。

予防策

一過性脳虚血発作は実はまだよく認識されておりません。ですので、上記の症状が現れたら、速やかに病院を受診し、検査・治療にあたれば、脳梗塞発症の危険を減らせることが解かってきました。

脳卒中の専門医の間では、一過性脳虚血発作は脳梗塞の重要な「前触れ発作」「警告発作」であり、早期受診、早期治療が必要な緊急疾患であるという認識になってきております。※1

普段からの予防策としてこれら血栓、アテローム等の発症因子が生じないよう普段から血管の健康管理を心がけることが重要です。

脳梗塞の前兆としての一過性虚血発作

脳梗塞は、TIA後90日以内に15~20%,うち約半数が2日以内に脳梗塞を発症することが解かっております。また、TIA患者の16〜17%が90日以内に脳卒中を起こし、しかもその50%以上が48時間以内に発症することが解かり、TIA直後の危険性が認識されております※2。TIA発症後は次の発作が差し迫っていると判断し、一刻も早く専門の医療機関にかかって治療を開始する必要があります。

 

※1 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/brain/pamph96.html#m1
※2 日本医事新聞社
https://www.jmedj.co.jp/files/item/books%20PDF/978-4-7849-5686-9.pdf