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鮭を食べることは非常に健康であると広く考えられていますが、高コレステロールの制限をしなくてはならないときに食べても大丈夫でしょうか。これについて解説致します。

健康のためにコレステロールを低く保つことに関して、食事制限は非常に重要な役割を果たします。コレステロールは私たちの体に自然に存在する物質であり、コレステロールを含めて肝臓は正常な身体機能に必要なすべてのものを作り出します。つまり、食事で消費されるコレステロールのほとんどは、私たちが実際に必要としない「余計な」ものです。

研究では、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の両方を多く含む食事と高レベルのLDL-C(悪玉コレステロール)間に直接的な相関関係があることが示されています。飽和脂肪を含む食品には、赤身の肉、家禽類(にわとり等)、乳製品があります。トランス脂肪を含む食品には、揚げ物やテイクアウト食品、加工食品、ケーキ、ビスケットなどがあります。これらは食事でできるだけ制限する必要があります。

 

サーモン:健康的な代替品

赤身の肉やとり肉はタンパク質が多く、バランスの取れた食事のための食材です。では、これらの栄養素を得るために代わりに何を食べますか?サーモンなどの脂肪のある冷水魚は、素晴らしく健康的な食品です。

調理された輸入サーモンの平均サイズの切り身(70g)には、約23グラムのタンパク質と6グラムの脂肪が含まれ、そのほとんどは健康的な不飽和脂肪酸が含まれており、実はコレステロールは約60ミリグラムに過ぎません。ただし、このコレステロールの量はLDLレベルに大きな影響を与えないことに注意してください。

その上、サーモンはその他重要な栄養素が詰まっています。ビタミンD、B-12、B-6が豊富で、マグネシウム、ナイアシン、セレンなどのミネラルや、コリン、パントテン酸、ビオチン、カリウムなどの優れたミネラル源も含まれております。

 

オメガ3脂肪酸の利点

サーモンにはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。必須脂肪酸(n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸)は、体内で生産できないため、バランスの取れた食事の不可欠な栄養素です。これらは、脳の発達、細胞膜の機能(成長と発達のため)、および炎症の軽減に重要な役割を果たします。

幾つかの研究では、オメガ3脂肪酸の摂取量を、心血管疾患のリスクを低下させることと関連付けています。※1

臨床研究では、オメガ3脂肪酸が高コレステロールの重要な要素であるトリアシルグリセロールレベルを大幅に減らすことができることを示唆しています※2。40日間サーモンを摂った研究例によると、サーモンに含まれるオメガ3脂肪酸を摂取することにより、有意に「善玉」コレステロールであるHDL-Cが上昇し、中性脂肪が低下し、また超低密度リポタンパク質(VLDL, 超悪玉コレステロール)が低下することが示されています。※3

サーモンのような冷水魚からのオメガ3脂肪酸は、心血管系のための重要な危険因子であるアテローム性動脈硬化症(動脈壁にプラークが蓄積する)に対して保護作用があり、また多数の機構を通じて体内の炎症を軽減する保護機能に寄与しております。

サーモンを食べる準備をするときは、蒸したり、グリル、ベーキングが最良の選択肢です。魚をバターで揚げると、飽和脂肪分が増えるため、サーモンの健康食品のメリットが失われます。オイルを使用する場合は、オリーブオイルがより健康的でお勧めです。

 

サーモンを食べることの欠点はありますか?

サーモンは赤身の肉やとり肉の健康的な代替食材であり、そこに含まれるオメガ3脂肪酸は、中性脂肪を下げますが、LDL-Cレベルを下げるというものでないことは研究により解かってます※4。ただし、多くの人は、適度な量のサーモンを食べること(週に1〜2回の食事)が、LDLまたはHDLコレステロールバランスに影響を与えずに中性脂肪を減らすための優れた方法であるとアドバイスしています。

最後に、サーモンの脂肪含有量はカロリーコントロールにおいて心配はないですが、依然として脂肪が含まれていることを忘れないでください。ですので、鮭を食べるにしても、週に250グラム以下のサーモンに制限するのがお勧めです。

 

 

※1 Magnus Bäck et al. Omega-3 fatty acids, cardiovascular risk, and the resolution of inflammation
※2 Y K Goh et al. Effect of omega 3 fatty acid on plasma lipids, cholesterol and lipoprotein fatty acid content in NIDDM patients. Diabetologia. 1997 Jan;40(1):45-52. doi: 10.1007/s001250050641
※3 Frank T. Lindgren et al. Effect of a salmon diet on the distribution of plasma lipoproteins and apolipoproteins in normolipidemic adult men. Lipids volume 26, pages97–101(1991). 
※4 J. Chris Bradberry et al. P T. 2013 Nov; 38(11): 681–691. Overview of Omega-3 Fatty Acid Therapies.