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ビタミンDとコレステロールの関係

ビタミンDは、外の気温に関係なく日光そのものに晒されたときに体内のコレステロールによって生成されることが解かっています。※1

そこで、ソウル国際医科大学は最近のコホート研究で、健康な18〜39歳の4,124人の男女をビタミンD値に応じたコレステロール値の調査を行い、4つのグループに分類しました。調査結果によると、総コレステロール値が200 mg/dLを上回る人の中で、「ビタミンDが最も低いグループ」と「ビタミンD値が最も高いグループ」を比較すると「ビタミンDが最も高いグループ」の方が26%少なくなりました※2。また、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の3,878人の青年を対象に調査を行った結果、NAFLDが疑われる青年の方が、ボディマスインデックス、胴囲、血圧、グルコース、コレステロール、およびトリグリセリドレベルが有意に高かった一方で、平均ビタミンDレベルが有意に低いということが明らかになりました※3

現在では多数の研究結果から、ビタミンDレベルが高い人は明らかにコレステロール値が低いという結論が出ています。

日光浴はビタミンDの生産に関与する

ビタミンDは、日光にさらされたときに体内のコレステロールによって生成されるため、「サンシャインビタミン」としても知られています。つまり、作られるビタミンDが多いほど、コレステロールが多く消費され、コレステロール値が有意に下がるということです。

また、ビタミンDはインスリン抵抗性に対して予防的に働くということが最近明らかになってきております。インスリン抵抗性とは、現在では肥満をはじめ、糖尿病、高血圧、高脂血症などといった生活習慣病の根本的な背景メカニズムの要因と考えられています。カナダの研究グループでは、ビタミンDの採取によって、有意に糖尿のレベルが減少したことが報告されています※4。さらに、ビタミンDの補給がNAFLD患者の血糖コントロールとインスリン感受性に好ましい影響を与えることが明らかになっています※5。ビタミンDは主に日光に晒されることによって、皮膚下で生成され、生成されたビタミンDは、インスリン抵抗性に対して抑制的に関与していることが解かっています。※6

日光浴は中性脂肪も下げます

最近のヨーロッパデータベースによるコホート研究により面白い研究データが得られています。オックスフォードバイオバンク(4,327人;平均年齢41.4歳)とオランダの肥満疫学(NEO)研究(5,899人;平均年齢55.6歳)の中年の非糖尿病被験者のコホート研究によれば、明るい日光の曝露は、インスリン抵抗性の恒常モデルに比べて有意に低下させるということが明らかになりました。つまり、明るい日光を浴びることにより、インスリン感受性が向上するということです。同時に、高コレステロールそのものである中性脂肪(トリグリセリド)を下げてくれるというデータも得られました※1

まとめると、日光を浴びることは、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症などといった現代人を悩ます生活習慣病の予防に関与しているということです。
屋内にこもりがちの方は、生活習慣病を予防するためにも、外に出てみて日光を浴びてみませんか。

 

参照

※1 J Clin Endocrinol Metab. 2019 Jul 1;104(7):2903-2910.doi: 10.1210/jc.2018-02532.

※2 Shorry Lea et al. Korean J Fam Pract. 2018; 8(6): 841-847

※3 Y. H. Cho et al. Pediatr Gastroenterol Hepatol Nutr. 2019 May;22(3):233-241. doi: 10.5223/pghn.2019.22.3.233.

※4 N. Mirhosseini et al. J Clin Endocrinol Metab. 2017 Sep 1;102(9):3097-3110. doi: 10.1210/jc.2017-01024.

※5  X. Guo et al. Food Funct. 2020 Sep 23;11(9):7389-7399. doi: 10.1039/d0fo01095b.

※6 S. Pilz et al. Curr Diab Rep. 2013;13(2):261–270. doi: 10.1007/s11892-012-0358-4.